核兵器は世界にOO発!?核兵器保有数ランキング!〜現在の核兵器事情を、わかりやすく解説!〜 | Sekaika!![セカイカ!] | 国際情勢の基礎から最新ニュースまで、わかりやすく解説!
記事イメージ

核兵器は世界にOO発!?核兵器保有数ランキング!〜現在の核兵器事情を、わかりやすく解説!〜

  • 世界ランク
  • 原爆は、1945年、広島と長崎に黒い雨を降らせた悪魔です。

     

    この広い世界、様々な戦争が現在でも行われている中、これまで人類が戦争で原爆(核兵器)を使用したのは、たった2回だけ。

    そう、1945年の8月に落とされた、広島と長崎の2回だけです。

    たった2発の爆弾で、20万人以上の命が無くなりました。

    その日以来、あまりにも残酷な兵器「原爆」が、世界で使われることが無くなりました。

     

    でも、今現在でも原爆は無くなったわけではありません。

    「使わなくなった」だけです。

     

    ということで、今回はそんな「現在の核兵器事情」を解説していきます!

    それでは早速、レッツビギン!

     

    世界の核兵器事情

    原爆と核兵器の違い

    原爆は、核兵器の一種です。

    核兵器とは主に「核分裂による原子爆弾(原爆)」と「核融合による水素爆弾(水爆)」に分かれます。

     

    この記事では、広島と長崎以外に落とされた原爆以外にも、水爆などを加えた「核兵器」を世界での事情を見ていきます!

     

    現在の世界の核兵器数

    世界の軍備管理をするArms Control Associationによると、2017年現在、約15,000発の核兵器が、世界には存在するそうです。

    もちろん規模の違いや、すぐには使えないものもありますが、現在まで、世界中の歴史を見ても、広島と長崎のたった2回しか戦争で使用されていない核兵器が、約15,000発も存在するのです。

     

    今まで2発しか使われていないものが、15,000発ですよ?

    これって、まじでありえなくないですか?

     

    ありえない感じがしますが、これが世界の現実なのです。

    では、具体的にはどこの国が核兵器を所持しているのでしょうか?

     

    核兵器所持数ランキング

    では早速、保有数の内訳を見ていきましょう!

    どん!

    こんな感じですね!

    内訳としては、「廃棄前」は「廃棄待ち(解体待ち)だけども、使おうと思ったら使えるやつ」で、「在庫」は「使用目的としての保管分」で、「配備済み」は「ミサイルや爆弾にくっつけて、今すぐにでも使える分」です!

     

    これを円グラフで比較すると、こんな感じ!

    こう見ると、アメリカとロシアが半端ないですね!

    なぜ、こんなにもアメリカとロシアだけ突出しているのでしょうか。

     

    それにも確かな理由があるのです。

     

     

    アメリカとロシアの突出理由

    アメリカとロシアの核兵器所有数が、世界的に見てもダントツで多い理由、それが第二次世界大戦が終わった1940年代後半〜1990年頃まで展開された「冷戦」の影響です。

    冷戦中のアメリカとソ連(ロシア)は、とにかく仲が悪かったのです。

    そのため、アメリカが核兵器を作ると、それに負けじとソ連も核兵器を作ります。

    お互いそのイタチごっこを繰り返し、なんと最盛期には、アメリカは1966年に約32,000発、ロシアは1986年に約45,000発も所有してました。

    でも、「お互い作るだけ作って、使わないんだったら金のムダだよね」ということで、核兵器の数は徐々に減っていき、いまでは両国ともに約7,000発に落ち着いてます。

     

    てか、冷静に考えるとありえなくないですか?

    いままで世界で、2回しか使われたことのないものをを、数万個単位で所持してたんですよ?

    で、結局一回も使うことなく、廃棄する。

     

    びっくりするほどムダですよね。ほんと。

    冷戦化って、こんなムダなことをしなければならないほど、世界は緊迫していたのです。

     

     

    核兵器に関してのルール

    現在、核兵器はどこの国でも「作れれば所持できる」というわけではありません。

    なにかとルールがあり、そのルールの中でしか原則所持できないのです。

     

    というか、そもそもなぜ「使用しない核兵器」を上記9カ国は所持しているのでしょうか?

    その辺りを見ていきましょう!

     

    核兵器が存在する意義

    現在の世界での「核兵器」の役割は、もはや「戦争で人を殺す」ためではなく「国を脅す」ためのツールとなっています。

    基本的に、どの核所有国も、

    「核兵器はさすがにちょっと残酷すぎるから使わないけど、もし俺らの国がスーパー理不尽な扱いを受けたら、核兵器で攻撃するよ?だから、ある程度は俺らの言うこと聞いてね♡」

    という感じで核兵器を持っています。

     

    「核兵器を持つことで、他国を脅し、他国の行動を制限する」という、いわゆる「核抑止力」の為に核兵器を持つのです。

     

    実際にどこかの国が使うと、その報復にその国は核で仕返しされます。

    そうなれば核兵器の応酬です。間違いなく人類は滅亡します。

     

    核不拡散条約

    今現在の世界の核に関してのベースとなっているルールは、現在約190カ国が参加している核不拡散条約(核拡散防止条約)です。

    このルールは、核生産競争真っ只中1968年に集結され、内容は下記のような感じです。

    1. このペースで核を生産し続けるとヤバいから、とりあえず核兵器を数を少なくしよう!
    2. てか、核兵器を持つことは原則禁止にします!
    3. でも、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国の5カ国は特別に核兵器は持っていいことねー!

    という感じですね。

     

    もう、スーパー理不尽ですよね。5カ国だけ持ってもいいとか。

    でも、いきなりスーパーわがままな国が、この条約を無視して核兵器を持った場合、他の国が核兵器を持ってなかったら、それはそれでヤバいですよね。

    てことで、上記5カ国は「世界の平和を維持するため」という大義名分の元に、核の所持を認められたのです。

     

    インドとパキスタンは「いやいやこの条約は理不尽すぎるやろ」ということで、この条約には参加せず、核兵器も所持しています。

    イスラエルは、特に何も言うことはなく、この条約を華麗にスルーし続け、現在は核兵器所有国になってます。イスラエルのバックにアメリカが付いているので、他が無理矢理止めさせることもできません。

    北朝鮮は、当初はこの条約に参加していたものの、2003年には脱退、その後核開発を本格的に始め、今や核所有国です。

     

    核の平和利用とIAEA

    「核」といっても、兵器を作るだけがその役割ではありません。

    原子力発電(原発)も立派な核の利用方法です。

    この、原発のような「核」で兵器を作るのではなく、国の発展のために使うことを「核の平和利用」といいます!

    なので、核兵器を作るための基本的な原理(技術)は、日本を始め多くの国が持っているのです。

     

    そこで、その技術や原理を「平和のためだけに使用しましょーね!」と各国を見張っているのが、ニュースでよく聞くIAEA(国際原子力機関)です。

    「ちょっとあの国、核兵器作ろうとしてない?」というウワサがたったのなら、IAEAの出番です。現地に査察に行き、その事実の有無を確認します。

     

    核兵器保有疑惑の国

    現在、核兵器を所持している国は、上にもあげた9カ国とされていますが、「所持疑惑」が出ている国は他にもあります。

    代表的なところで行くと「イラン」ですね!

    2000年代の初め頃、核開発を疑われたイランは、全世界から叩かれまくります。

    でも、イランは断固として「いやいやこれはれっきとした平和目的の開発やねんけど!」とアピールし続けてきました。

     

    そんなイランですが1979年のイラン革命以降、アメリカをずーっと敵対視してきています。なのでアメリカとはこの核兵器開発疑惑に関するバトルがずーっと繰り広げられたのですが、2015年にはイランが「平和目的だとしても、核開発を縮小する」を条件に、アメリカ始め核保有国と和解が成立しました。(核合意)

    それに合わせて「アメリカとイランの仲直り」も現実的になってきましたが、2017年に大統領になったトランプさんは「イランの核合意なんてみとめねーよ!」ということで、イランとの関係を白紙に戻しそうな姿勢を見せています。

     

    まとめ

    とまあ、こんな感じで、1945年に広島と長崎に甚大な肥大をもたらしたことで、世界に衝撃を与えた核兵器は、今現在も世界に「約15,000発」も存在するのです。

    そして、そのほとんどが「アメリカ」と「ロシア」が保有しています。

     

    日本も「唯一の被爆国」として、世界に「反核兵器」を唱えていますが、アメリカの顔色が気になるため、断固としての主張が出来ていないように見えます。

     

    果たしてこの先の未来には、核兵器による悪夢が蘇える時が来てしまうのでしょうか。

     

     

    ということで、今回はここまで!

    また別記事でお会いしましょう!チャオ!