トランプ大統領の38の公約をわかりやすく解説! 〜アメリカを再び偉大な国へ!トランプさんの政策・公約とは?〜
第45代アメリカ合衆国大統領のトランプさん。
なにかと連日メディアを賑わしております。
そんなトランプさんは、
「We Will Make America Great Again.」
「アメリカを再び、偉大な国へ。」
というスローガンのもと、
自国主義(貿易は減らし、アメリカで生産。)
排他主義(移民を制限し、よそ者を減らす。)
の思想をざっくばらんに表現し、連日世界の顰蹙を買っています。
そんなトランプさん、具体的にはどんな政策をしているのでしょうか?
ということで、今回はトランプさんの「38個の公約」を解説していきます!
それでは、レッツビギン!
※公約の達成状況は、こちらの記事で追っています!
今記事のソース
トランプさんが2016年の10月に「大統領になったら最初の100日間ですること」をスピーチし、それを「選挙公約」として掲げました。
今記事は、そのスピーチをソースとしています。
他にも「日本に在日米軍費用を負担させる」や「イスラム教のモスクを監視する」などの表明もありますが、公式表明ではありませんので、今回は入れていません!
目次
トランプ大統領の39の公約
トランプさんの公約を、表にするとこんな感じ!
以上の内容を、
- 政府
- 移民
- 貿易・外交
- 経済
- 暮らし
- 教育
- 安全
- 軍事
の8つのジャンルに分けて見ていきましょう!
「政府」関連(7個)
1:連邦議員の任期制限
連邦議員(日本でいう国会議員)が何度も選挙で当選できないようにします。
これをするには憲法改正しないといけないので、スーパー難しいです。
2:連邦職員の人員削減
日本て言う「国家公務員の削減」です。国の予算削減のためですね!
具体的には、新規採用をストップさせます。
ただし、軍や警察関連にはトランプさんも力を入れているので、それらの部門は除外で!
3:連邦の規制削減
国が色々作っている「ルール」を少なくしようぜ!というものです。
トランプさんなどが持つ「自由主義経済」というアイデアは、「制限するルールが少ない分だけ、経済は発達する」というものです。日本の自民党もこの考えですね!
具体的には「ひとつのルールを作れば、かわりに既存の2つのルールを廃止する」というものです!わかりやすいですね!
4:オバマによる大統領令の廃止
オバマさんが支持したもので「憲法違反」の疑いがあるものを全てストップさせます。
具体的には「一定条件を満たせば、不法移民でも滞在可能!」などがあります!
5:ロビー活動の禁止
ロビー活動とは「特定利益のために、政治家や公務員を利用すること」です。
- 政府や議会関係の人による、退職後5年間のロビー活動
- 政府の人による、外国政府のためのロビー活動
- 外国人によるロビイストの、アメリカ国内の選挙のための資金集め
を禁止します。
簡単に言うと「アメリカ政府を、他国の為に利用すんじゃねーよ!」ってことですね。
6:政治の腐敗根絶
政治で金儲けする団体との癒着をなくそうぜ!というものですね!
ごもっともです。
7:最高裁判所の判事指名
アメリカの最高裁判所の判事は、今まで「共和党:5人・民主党:4人」で、共和党(トランプさんの方)がなにかと有利でした。
ただ、共和党の判事が2016年の2月に死んじゃったので「4:4」になり、判決も揉めるようになりました。
なので、共和党寄りの人を増やして、有利になろう!というものですね!
「移民関連」(6個)
8:メキシコ国境壁建設
メキシコとアメリカの間に壁を建設し、メキシコからの不法移民をシャットアウトしよう!というものです。
アメリカでは「ドラッグなどの犯罪は、メキシコからの不法移民によってもたらさせる」という世論の見解が強い為、この際壁をつくっちゃおーぜ!って感じですね!
で、この壁の建設費は「後でメキシコに請求しちゃおう」というものです。
9:不法移民削減
現在アメリカでいる不法移民を強制送還し、もう一回不法入国した人は牢屋に入れちゃおう!というものです。
強制送還の受け入れを拒否した国は、ビザの発給を停止する、といった徹底ぶりもみられます!
10:テロ多発国入国制限
アメリカ国内でのテロを防ぐ為に、テロが頻繁に起きている国の人の入国を制限します。
11:聖域地域撤廃
アメリカには「不法移民に優しい街」があり、それを「サンクチュアリ・シティー(聖域地域)」なんて呼ばれます。
現在では、ロサンゼルスやサンフランシスコ、ソルトレイクシティなど約30の都市が聖域とされており、その数を減らしていこう!というものですね!
12:移民審査刷新
移民を受け入れる際の審査方法を変えていこう、というものです。
移民の条件として「アメリカの国民と価値観を支持しているかどうか」という言葉を、公約では挙げています。
ちょっと怖い気もしないでもないですね・・・・
13:ビザ制度改革
アメリカで働くための「就労ビザ」の発給基準も厳しくします。
「アメリカ人が、移民に仕事を取られている」という現状を打破するためですね!
「貿易・外交関連」(6個)
14:NAFTA再交渉
アメリカ・カナダ・メキシコで「関税かけずに、自由に貿易しようぜー!」というNAFTA(ナフタ)を見直そう!というものです。
NAFTAにより、人件費の安いメキシコでの工業が伸びています。
「メキシコに奪われた工業を、アメリカに戻す」というアイデアの元での、NAFTA再交渉ですね!
15:TPP離脱
日本でも話題のTPP。
オバマさんは参加の署名をしましたが、「やっぱアメリカに得ないし、止めとこーぜ!」というものです。
16:貿易協定見直し
上で挙げたNAFTAやTPP以外でも「アメリカに不利になる貿易協定は、この際一気に見直しちゃおう!」というものですね!
17:関税アップ
関税をアップさせて、他国からの輸入品を少なくする方針です。
「他国から輸入するくらいやったら、自国で生産して、アメリカの経済を活発化させよう!」というものですね!
18:為替操作食い止め
トランプ大統領は「日本や中国は、輸出産業拡大のため、狙って自国通貨(日本円や人民元)を安くさせている」と指摘しています。
その中でも特に中国に対しては、「為替操作国」と認定して、制裁を加えよう!という感じですね!
19:国連資金削減
国連の気候変動対策(いわゆるパリ協定)に関する出費を抑え、その分を経済に回そう!というものです!
トランプさんは、現在の世界的な気候変動(温暖化など)は「中国のせいだ!」と言っているため、問題解決のためにアメリカが積極的に対応しなくてもよい、と考えています!
「経済」関連(5個)
20:税制改革(企業)
トランプさんなどが持つ「自由主義経済」というアイデアでは、国民や企業が払う税金も出来るだけ少ない方が、経済が活発になる、と考えます。
なので、法人税を30%→15%に引き下げなどの、企業にむけての大幅な税制改革を公約に掲げています!
21:税制改革(国民)
もちろん税制改革は、企業だけではなく国民に向けても行われます。
例えば、子ども2人の中間所得層家庭の税負担の35%削減や、全体的な税金制度の簡素化などを挙げています。
22:資源開発の規制撤廃
アメリカには、近年注目されるシェールガスなど、豊富な資源が眠っています。
石油、天然ガス含めそれらのエネルギーをもっと生産するために、既存の規制を撤廃して、自国でエネルギーをもっとまかなえるようにしようぜ!というものですね!
23:資源開発計画再開
原油を運ぶためのパイプラインなど、オバマ大統領の時に中止したエネルギー開発関連の計画を、復活させよう!というものです。
24:民間投資の促進
いくら政府が「資源開発を積極的に行おう!」と思っても、政府が使える金額にはもちろん制限があります。
そのため、様々な法整備などを行い「民間企業にお金を出してもらおう!」というのがこの政策です。
目標は「10年で1兆ドル(1年で約10兆円)」というスーパー莫大な規模です!
「暮らし」関連(6個)
25:オバマケア見直し
従来、アメリカには日本の医療保険の方な「国民全員が加入する保険」は無く、あくまでも「必要な人だけ、民間企業の保険に入る」システムでした。
しかしオバマさんが「国民全員加入できる様な保険制度を国が主導でつくるぜー!」となり、出来た制度が「オバマケア」と呼ばれる制度です。
トランプさん含め共和党としては「国が制度を仕切らない方が、世の中がうまく回る」という考えの自由主義経済のスタンスです。
なので、現在大きな財政出費となっているオバマケアを縮小しよう、という感じですね!
26:医療用貯蓄口座導入
かといって、国民の保険制度を無視できないので、オバマケアの代わりに導入を検討しているのが「医療用貯蓄口座」です。
これは、毎年の税金から数パーセントを「医療貯蓄口座」に積み立てて、必要な時につかう、という感じの制度ですね!
ただ、トランプさんはあまり医療に関しての発言が少ないので、この先どうなるのかはわかりません。
27:医薬品認可拡大
現在4000以上もある承認待ちの医薬品の認可を急ぎ、製薬業界を活発化させよう、というものです!
28:非課税貯蓄口座導入
子育てや高齢者への生活支援のために、対象者に応じて一定額を非課税とする貯蓄制度を作ろう!というものですね!
29:育児・介護費用税金控除
育児や介護にかかる金額の内、一定金額には税金をかけず、暮らしを楽にしよう!というものですね!
30:企業の保育サービス強化
民間会社の中に保育所を作り、子育てをしやすい環境にしよう!というものです。
ただ、政府が民間企業に保育所は作れないので、企業がそしてくれるような策を政府が立てよう!という感じですね!
「教育」関連(3個)
31:コモンコア廃止
コモンコアとは「全米共通の幼稚園〜高校の学力基準」のようなものです。
この制度は廃止し、国として教育に介入するのではなく、それは各州にまかせようぜ!という感じのものですね!国のお金が節約できます。
32:大学授業料削減
一方、大学の授業料は政府負担を増やし、国民の暮らしを支えるとともに、国民の学力を上げていこう!という政策が見られます!
33:訓練学校の拡大
職業訓練や技術訓練の学校を全国で増やし、自国民の雇用アップに繋げよう!というものですね!
「安全」関連(2件)
34:暴力犯罪特別部局設置
アメリカの大きな課題となっている「犯罪・薬物・暴力」を減らすために、それらの防止に特化した部局を作り、地域警察の訓練、支援を拡大し、安全な暮らしを出来るようにしよう!というものです。
35:司法・検察の強化
犯罪組織の撲滅や犯罪の削減のため、司法・や検察のレベルアップを図っていこう!というものです。
「軍事」関連(3件)
36:軍事予算拡大
年々削減傾向にある軍事費を拡大し、「強いアメリカ」を取り戻そう!というものです!
37:退役軍人選択医療制
現在、退役軍人(元軍人)の医療は「退役軍人省」が管理する病院で行われていますが、それを民間に開放しよう!というものですね!
38:サイバーセキュリティ強化
トランプさん曰く、アメリカ政府のサイバーセキュリティは「最悪」なので、それを強化していく!というものですね!
以上の38項目が、トランプさんが「公約」に掲げたものです!
トランプさんの「ビッグマウス」は、しばしば世界に大混乱をもたらしていますが、「公約」としてあげたものを1点1点改めて見てみると、結構現実的なものだったりします。(決してトランプさんを贔屓している訳ではありませんが)
例えば「難民を受け入れない!」と言って世界からバッシングを受けていますが、我らが日本なんて、今まで通算「660人」しか難民を受け入れていません。
「不法移民を強制送還!」なんて、冷静に考えたら当たり前っちゃ当たり前ですよね。「不法」なので。
だけどもまあ「メキシコ国境に壁を作って、お金はメキシコに払わす」というのは流石にジャイアン的思考な感じはプンプンしますが・・・・
いずれにせよ、トランプ大統領は「国民に支持」によって選ばれた訳ですから、あとは「有言実行力」があるかどうかです!
ということで、セカイカ!ではこの公約の「進行状況」も追っ掛けていきます!
トランプさんは「アメリカを再び偉大な国」にすることが出来るのでしょうか?
乞うご期待!
※トランプさんの、公約の達成状況はこちらの記事で追っています!