ヒンドゥー教ってどんな宗教? 〜いつ、どこで、誰が作ったどんな宗教?ヒンドゥー教の基本と特徴をわかりやすく解説!〜 | Sekaika!![セカイカ!] | 国際情勢の基礎から最新ニュースまで、わかりやすく解説!
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ヒンドゥー教ってどんな宗教? 〜いつ、どこで、誰が作ったどんな宗教?ヒンドゥー教の基本と特徴をわかりやすく解説!〜

  • ヒンドゥー教
  • キリスト教、イスラム教に次いで、世界で3番目に信者数が多いヒンドゥー教。

    でもこのヒンドゥー教、今はインドとネパールなどでしか信仰されていなので、日本人にはピンとこない宗教ではあります。

     

    しかし、私たちと親しみ深い仏教も、元をたどれば「バラモン教」というヒンドゥー教と同じ祖先を辿り、今やOLには欠かせない「ヨーガ」も元々ヒンドゥーのものです。

     

    というとこで、そんなヒンドゥー教の概要を見ていきましょう!

     

    ※このヒンドゥー教、なかなかミステリアスな宗教であるため、このまとめもちょっと中途半端に終わってます・・・。

    ご了承ください!

     

    ヒンドゥー教の概要

     

     

    ヒンドゥー教の現状

    ヒンドゥー教は、キリスト教、イスラム教に次ぐ世界第3位の信者数を持つ宗教です!

     

    とはいっても、ほぼインドとネパールのみでしか信仰されていません。

    出展:Wikipedia

    「じゃあなんで世界三位なの?」とツッコミたくはなりますが、それは単純に「インドの人口が多すぎるから(12.5億人)」です。

    そのインド人の大体8割はヒンドゥー教徒のため、世界3位の規模の宗教となっています。

     

     

    ヒンドゥー教の歴史

    バラモン教の成立

    インドは、古代(前3000年前頃)からインダス文明として、独自の文化が発達しておりました。

    そんな中、前1400年頃には、アーリア人が中東(イランあたり)からインドに来て、原住民のトラヴィダ人を支配しつつ、ヒンドゥー教の前身であるバラモン教を作った、と言われております。

    で、その後なんだかんだバラモン教に関する研究などがすすみ、前500年頃には、バラモン教関連の話をまとめたヴェーダという聖典が成立します。

     

    バラモン教からの変移

    このバラモン教は「インドを支配した、アーリア人による宗教」だったので、結構「支配者を優遇する」宗教でした。「カースト」などの身分を分ける制度も、その特徴です。

    で、それに反発する形で、前500年頃には仏教やジャイナ教などが、バラモン教から独立するのです。

     

    バラモン教自身も、より広く信仰される宗教として、インド現地の様々な宗教を取り入れていき、ヒンドゥー教として生まれ変わるのです。

    で、その後はヒンドゥー教がインドの民族宗教として定着していき、様々な宗教が生まれた現代でも、多くのインド人はヒンドゥー教を信仰しているのです!

     

     

    ヒンドゥー教の信仰対象

    ヒンドゥー教は、神様がいっぱいいる「多神教」の宗教です。

    そう、神様がいっぱいいるのです。というか「無限にいる」と言われています。

     

    その中でも、重要度トップ3の神様が、

    1. ブラフマー(この世を創った神)
    2. ヴィシュヌ(この世を維持する神)
    3. シヴァ(この世を破壊する神)

    の3名様でございます。

    この中でも特に、ヴィシュヌさんとシヴァさんは、数あるヒンドゥーの神様の中でも、ダントツの人気トップ2です!

     

    ブラフマーさんは、顔がいっぱいある神様。

     

    ヴィシュヌさんは、他の神様とは違って、「ラーマ」や「クリシュナ」などの色んな姿(化身)で登場します。あの「ブッタ」もヴィシュヌさんの化身のひとつ!

     

    シヴァさんは、世界が終わる時に、もう一度世界を作り直すために一旦全部破壊する神、ということで「破壊神」と呼ばれてます。

     

    その他にも、シヴァさんの息子のガネーシャくんも有名ですね!

    ガネーシャくんは、お父さん(シヴァ)に首を切られ、たまたまそこを通った象さんの首を代わりにつけられる、となんとも不運な神様です。

     

     

    ガネーシャくんのお母さんで、シヴァさんの奥さんのカーリーさんなんかも有名です!

     

     

    ヒンドゥー教の聖典

    ヒンドゥー教の聖典は「ヴェーダ」と呼ばれる本です。

    ヴェーダは、

    • リグ・ヴェーダ
    • サーマ・ヴェーダ
    • ヤジュル・ヴェーダ
    • アタルヴァ・ヴェーダ

    の4種類に分かれ、さらに各種が、

    • サンヒター(祈りの言葉)
    • ブラーフマナ(祭式の手順)
    •  アーラニヤカ(祭式と哲学の解説)
    • ウパニシャッド(哲学)

    以上の4つの部門に分かれます!

    また、ヴェーダと同じように「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」などの叙事詩(神話集)や、ヒンドゥー百科事典的な「プラーナ文献」なども聖典として大事にされています!

    特に、マハーバーラタの中の「バガヴァッド・ギーター」というお話は、非常に多くのヒンドゥー教徒に読まれ、愛されています!

     

     

    ヒンドゥー教の聖地

    ヒンドゥー教の聖地といえばここですね!ガンジス!

    このガンジス、上に出てきたヴェーダに「神聖な川」と書かれているため、今でもインドの人々に愛されている川なのです。

    日本でいう、富士山みたいな感じですね!

     

    人が死ぬと川の側で火葬し、その灰をガンジスに流します。

    また、多くの人がガンジスの聖なる水で沐浴をし、体を清めます。

    というより、普通に日常の洗濯やお風呂をガンジスでする人もいます。

    というように、ヒンドゥーの人たちにとって、ガンジスは、宗教的にも生活的にもなくてはならない一部なのです!

     

     

    ヒンドゥー教での身分(カースト)

    ヒンドゥー教は、上でも述べたように、「アーリア人が、現地の人を支配する過程で生まれたバラモン教」が前身とされています。

    なので「人を支配するため」に「身分を分ける」というアイデアが他の宗教よりも大きいのです。いわゆる「カースト制度」ですね!

    このカースト制度は、「ヴァルナ」と「ジャーティ」という2つの身分制度から成り立ちます。

     

    ヴァルナ

    ヴァルナとは身分を、

    1. バラモン(司祭階級)
    2. クシャトリヤ(貴族階級)
    3. ヴァイシャ(市民階級)
    4. シュードラ(労働者階級)

    の4つに分けることです。

    しかし、不可触民と呼ばれるスーパー差別されてきた人たちは、このヴァルナにすら入ってませんでした。

    考え方的には、江戸時代の士農工商に入れない「えた・ひにん」のような感じですね。

     

    ということで、昔から「バラモン」と呼ばれる宗教的な儀式を司る階級(司祭階級)の人たちがスーパー偉かったのです。

     

     

    ジャーティ

    ジャーティは「職業」や「血縁」を表す集団です。

    例えば「大工さん」のジャーティに生まれたら、大人になったら大工さんになる、みたいな感じです。

    ジャーティの種類は、何千とある、と言われています。

     

    で、このヴァルナとジャーティからなるカースト制度は、長らくインドの発展を支えてきました。「生まれたと同時に今後の人生の役割がきまる」なんて今考えると理不尽極まりないですが、個人の選択肢が絞れられることにより、支配者層が効率的に国民をコントロールできたのです。

    ただ、もはや現代はそんな時代ではないので、表立った「身分制度」はほぼ存在しないですが、やはりまだまだ「人の心の中」レベルや、地方の田舎などではカーストの名残も多く見られるそうです。

     

     

    ヒンドゥー教の特徴

    それでは、ヒンドゥーの考え方やルールなどをざっくりと見ていきましょう!

     

    仏教とヒンドゥー教は兄弟関係!

    ヒンドゥー教の基本概念のひとつに「人は死んでも生まれ変わる。今の人生で良い行いを行えばいい身分で生まれ変わるし、悪いことばっかりすると、悪い身分に生まれ変わる」というものがあります。

    いわゆる「輪廻転生」ってやつですね!

     

    実はこの輪廻転生、仏教のベースのアイデアでもありますが、仏教のこれは、もともとヒンドゥー教(バラモン教)から来ているのです。

    その他でも、ヒンドゥー教でも「ブッダ」が出てきたります。ヒンドゥー教のブッダは悪いやつですが・・・

    このように、ヒンドゥー教と仏教は元々同じ「バラモン教」の影響を受けて生まれた宗教の為、兄弟みたいな関係なんです!

     

     

    ヨーガで解脱!

    仏教でもヒンドゥー教でも、「輪廻転生」のアイデアを持つ宗教は「解脱」が目指すべき目標でもあります。

    これは「死んで生まれ変わる、という繰り返しはよろしくないものなので、そのループから抜け出し、さっさと天国へ行こう!」という考えです。

    この「ループから脱出する」ことが「解脱」ですね。ヒンドゥー教では「モクーシャ」と言います。

    で、仏教では「瞑想」などで解脱を目指すのですが、一方のヒンドゥー教でも解脱の方法がいろいろ唱えられており、そのうちの一つが、皆様ご存知、「ヨーガ」でございます!

    このヨガ、今となっちゃ「ダイエット」や「血行促進」の為にする人が多いですが、もともとが「解脱をする為の修行」です。

    このヨーガ、詳しく見てみると「尾てい骨付近のムーラーダーラという第一チャクラを覚醒させ・・・」などマニアックな話になるそうなので、私にもよくわかりません。笑

    ヒンドゥー教、奥が深いですね!

     

     

    ミステリアスな哲学、ウパニシャッド

    上でお話しした、ヒンドゥー教の聖典である「ヴェーダ」の一部で、ヒンドゥーにおける哲学的な話しもまとめた部分を「ウパニシャッド」と呼びます。

    このウパニシャッド、「この世とはなんぞや」や「人生とはなんぞや」や「解脱とはなんぞや」などが書いてあるのですが、なかなかミステリアスなものなのです。

    例えば、ヒンドゥーの研究者・山崎元一さんの言葉をお借りしてお話しすると、

    「宇宙の根源であるブラフマン(梵)と人間の本質であるアートマン(我)とを考え、この両者が究極的に同一であることを認識すること(梵我一如)が真理の把握であり、その真理を知覚することによって輪廻の業、すなわち一切の苦悩を逃れて解脱に達することができると考えている。これは世界最古の深い哲学的思索としてよく知られている。」

    らしいです。

    うーん・・・私含めちょっと普通の日本人には理解するのが難しそうですね・・・笑

    と、まあなんやらミステリアスな宗教ですね!ヒンドゥー教!ということにしときましょう!

     


    ということで、ヒンドゥー教はここまでにしましょう!

    というよりこのヒンドゥー教、調べれば調べるほどなんだかよくわかんなくなってきまして、最終的にどうまとめればいいのかわからなくなってきました・・・笑

     

    んー!難しい!さすがインド!

    という形で今回はおわり!

    また別記事でお会いしましょう!チャオ!